つれづれなるままに…

もうとっくに年は明けてしまいましたが、これが新年初の読書日記とは…。


読み終わった本で、最近面白かったものを順不同にて。


明智抄少女忍法帖」(ぶんか社

文庫版コミックスです。表題作は忍者マンガ、現代社会に生きながらおしんなみの忍従と修行の日々を強いられる少女、楓が主人公。相棒はガマのタマ(巨大)。スパルタな母と、錯綜した人間関係がなんとも面白く、これは6話で終わるはもったいないネタだと思うのだが…やっとライバルも出現したし、続かないのかな。
ほかの短編も既読でしたが面白かったです。少女をとりまく、そして少女のうちに潜む悪意を描かせるとほんとに上手いなあと思います。
なかがき、あとがきのエッセイマンガで明智抄の娘さんの美豚(みとん。凄い当て字だ)と息子さんのくろみつくんが大活躍。というか、昔同じようにエッセイマンガででてきたときもおもったけど、くろみつくん成長してもいい子だなあ(しみじみ)


森奈津子あぶない学園大さわぎ」(レモン文庫)

お正月前後は、ほかにも古本屋でたくさん著者のデビュー直後のヤングアダルト仕入れてほくほくでした。

「お嬢様シリーズ」4冊も安定して笑えて面白く、「ふしぎの丘の妖怪変化」の猫変化たちも可愛らしかったり、「帰ってきた女王様」の続編は無いのかなあと思ったりもしたのですが、なんといっても、あぶない学園のおもしろさにはかなわなかったです。
主人公螢子が高校に入学して約1ヶ月後。見た目はモデルなのに、全く常識しらずの美少年に巡りあうところから始まります。
気は合うのですが、お互いに完全に恋愛対象外というところがなんとも。
彼らを含め、とにかく個性的な子が沢山登場するのです。


螢子にしてからが、惚れた女の子を追って第三志望の学校(ちなみに第一、第二ともに合格してるのに)行くという変わり種のうえ、真意を悟りにくいほどポーカーフェイスで一匹狼な奴という妙な設定で、少女小説でしかも女の子の一人称なのに、妙にハードボイルドな雰囲気が漂っていて素敵です。
彼らの起こす騒動が書かれているのはほんの数日のことなのですが、ほんとにえらい濃い感じの騒動が巻き起こります。
まさに、一般小説に移ってからの森奈津子の活躍ぶりがかいまみられるような快作でした。
こんなにあやとりが熱いとは思わなかったよ…。



…長くなったので続きはまた今度。


あ、都筑道夫は相変わらず読んでいます。「ちみどろ砂絵」、「銀河盗賊ビリイ・アレグロ」「ベッド・ディテクティヴ」「ダウンタウンの通り雨」「朱漆の壁に血がしたたる」「妄想名探偵」「悪意辞典1,2」等々。主人公、ジャンルは違えど、どれを読んでも、ハズレがないのが凄いですよね。まだストックはあるけど、ほんとに読むのが無くなったらどうしようというのが正直怖いです。まだまとまった感想書いてないですね…。