お風呂で本を読むのは好きですか?

私はわりと好きです。


ちょっと濡れるのが心配だったのですが、大島弓子先生がエッセイマンガの中で「本はお風呂で読んでも、それほどふやけないモノだ」とおっしゃっていたので、それからは時々やっています。


ただ、紙でもいいからブックカバーは必要ですね。
あと、お風呂のふたを半分かぶせて転落防止を。


(いや一度うっかり寝てしまってお湯の中に落としたことがあるんですよ。宮沢章夫の小説で、なんの因果か新刊を。「サーチエンジン・システムクラッシュ」(文春文庫)だったな。紙ってほんとに濡れると膨らみますよね…。分厚くなった本をそれでも読み終えましたよ。あれからしばらくはお風呂で本が読めなかった…)


まあそうやって注意していても少しはねることがあるので、なんとかならないかと思っていたところ。
本屋で興味深いものをみつけてしまいました。


風呂で読める文庫100選


早速一冊買ってみました。値段は千円。
岡本綺堂 編「世界怪談名作集」。
やっぱりお風呂で読むのは怪談だよね(あと寝る前も)


買ってみたところ本全体がプラスチック素材で出来ていました。
ちょうどプラスチックのトランプを文庫本サイズにした感じ。
(といっても通常の文庫よりやや横広で縦は短いかな)
右にならんで穴が開いていてルーズリーフのようになっています。
ややめくりにくいのと、普通の本より重めなのが難点かな。
まあそれでも許容範囲ではあります。


ページを開くと最初に警告が載っていて。
くれぐれも読書に熱中するあまり、入浴しすぎないように注意してあります。
良心的ですね。

文字はくっきりして全体的に読みやすいです。

短編が6話収録されていました。
3日で読了したので一日2編くらい読んだんだろうか。
印象的だったのはディッケンズ「信号手」とモーパッサン「幽霊」かな。
怪談はやはり説明しすぎないくらいが良いなあと個人的には思います。
ホーソーンの「ラッパチーニの娘」は主人公の身勝手さにちょっとむかつきました。


お湯を気にせず気楽に読書ができて、なかなか楽しかったです。
次は「日本ミステリー名作集」一〜三でも買おうかなあ。




しかし、この文章ですが。
書き終わりかけたときに、うっかり参考文献として手元に置いてた岡本綺堂 編「世界怪談名作集」をESCキーの上に置いてしまい文章が全て消えてしまったため、書き直したものです。



こんな事で文庫の重みを知りたくなかったなあ…。