館強化月間その5 迷路館の殺人

綾辻行人館シリーズを全巻読み終わってから最新刊の暗黒館の殺人を読むぞ月間(略して館強化月間)は10月に引き続き、11月も行うことになりました。
全巻読み終わるにはもうちょっと掛かりそうです(汗)


今回読み終わったのは三巻目「迷路館の殺人」です。

すでになかば引退し、迷路館と名づけられた館に篭る孤高の小説家。
彼の召集によって集められた弟子格の小説家たち、編集者とその妻、評論家、ファン代表。
小説家の「遺書」により弟子たち4人は迷路館に篭り、編集者たちを審査員として競作を始まることになるが、密室となった館の中で、つぎつぎと異様な状況での殺人が起こる…。


今回の舞台となる迷路館。
これは玄関部分以外は地下にあるという変わった構造の建物であり、前作同様建築家中村青司の作品です。
前作「水車館の殺人」にあった幻想味はやや薄れ、その代わり、本格ミステリらしい凝った設定と複雑な人間関係が話の骨格を占めることとなります。
二転三転する謎を解き明かすのはかなり難しいのではないでしょうか。


前作同様島田潔が登場し、トリックスター的な活躍ぶりを見せます。
島田潔の家族構成などのプロフィールも分かってくるので、彼のファンにも必見な本といえましょう。